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せかいの劇場ミニミュージアム「てあとろん」4月16日にオープン。

SPAC-静岡県舞台芸術センターの活動拠点のひとつである静岡県舞台芸術公園。静岡市の景勝地日本平の中腹に位置するこの敷地内にある休憩所「カチカチ山」が、4月16日より「せかいの劇場ミニミュージアムてあとろん」としてリニューアルオープンします。

オープン前日のセレモニーではSPAC俳優の皆さんがお出迎え。

これまで同様に無料で入場でき、営業時間内は自由に休憩所としても利用できるとのこと。公園には野外劇場「有度」、楕円堂、BOXシアターと特徴ある劇場が点在し、ゆったりと敷地内を散歩するのもおすすめです。天気の良い日は富士山の眺望も楽しめるでしょう。

公園の駐車場からも富士山が見えます。

「てあとろん」は古今東西の劇場に関する情報が適切にまとめられていて、規模はミニながらも内容は限りない広がりを感じさせます。SPACの専門性が遺憾無く発揮されているのではないでしょうか。でもけっして敷居が高いことをありません。それはこのミュージアムが手作り感に溢れているから。それもそのはず、SPACの役者やフタッフが総力を上げて(おおげさ?笑)、自らの手で作り上げたのです。壁の模様も良くみるとすべて手塗り! そうした温かみがこのミニミュージアムを親しみあるものに変えています。

壁の模様はすべて手塗りです!

演劇は世界中のどの民族もが持ち得ている営みだそう。それこそ紀元前何千年も前からインドやギリシャでは行われていたことは良く知られています。もちろんそのためには舞台となる劇場が求められてきました。ただ演劇が劇場を求めるだけでなく、劇場が演劇を求めることによって、新たな演劇(様式)が生まれることもあるようです。演劇と劇場のそのような関係も実に興味深いこと。そして、面白いことに劇場が社会の意識(無意識)を反映していることも、こうして歴史を俯瞰することで見えてきます。

宮城聰SPAC芸術総監督のオープニングセレモニーでのご挨拶。

「てあとろん」はコンパクトながらも、見応えたっぷり。ミニだからと言ってけっして侮ってはいけません(笑)。お弁当などを持参して、時間をかけて見ることをおすすめします。天気が良ければ息抜きに公園を散策して頭をリフレッシュしながら劇場の歴史を学べるなんて(しかも無料で!)、どれだけ贅沢なことでしょう。もちろん日本平頂上へ向かう途中に立ち寄り、さくっと見るのも良し。自由に過ごせることがこの施設の利点です。ぜひ活用してみてください。

舞台芸術公園では定期的に敷地内の劇場ツアーなども企画していくとのこと。直近ではGWに開催する「ふじのくに⇌せかい演劇祭」の演目が野外劇場「有度」で上演されます。それに合わせ「てあとろん」のカフェも営業するとのことですので、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。きっと観劇が何倍も楽しくなるはずです。

せかいの劇場ミニミュージアム「てあとろん」
THE MINI MUSEUM OF WORLD THEATRE IN SHIZUOKA
( 休憩所「カチカチ山」内 )
予約不要・入館無料 / 開館時間 10:00 – 18:00
休館日:月曜日(祝日の場合は開館 / 翌日休館)、年末年始およびSPACの休業日
SPAC公式HP https://spac.or.jp/

4/15 雨の為に園内見学が中止となり、急遽レクチャーに変更。監修された清水裕之教授のトークが白眉。

劇場の歴史を知ることで、SPACの活動も深く理解できます。

シェイクスピアが活躍したグローブ座の模型。当時の賑わいが聴こえてきそう。

手作り衣装の貸し出しも。こうしたユニークな試みに親近感が湧きます。

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